グレープフルーツの芳香成分、「リモネン」や「ヌートカン」にはリラックス効果やダイエット効果があるとされています。食用としても人気の果物なので、爽やかな香りを楽しんだことがある方も多いでしょう。
ではそんなグレープフルーツの香りを効率的に摂取、期待できる効果を引き出すにはどのような方法があるのでしょうか?
本記事では、グレープフルーツの香りの特徴や効果、効率的な摂取方法から活用方法まで詳しく解説します。
- リラックス・リフレッシュ効果
- ダイエット効果
- 集中力アップの効果
グレープフルーツの香りの特徴
甘酸っぱく感じるグレープフルーツの香りについて、嗅いだことがある以上の情報を持っている方は少ないでしょう。
そこでまずは、香りに注目した場合の詳しい情報について紹介します。
香りの系統
グレープフルーツは、甘酸っぱい中に特有のほろ苦さを感じる、爽やかでありながらも、どこか大人っぽさを感じさせる匂いです。まさしく柑橘系といった香りがベースなので、アロマはもちろん香水や入浴剤、食品類まで様々なシーンで使われている香りでもあります。
万人受けしやすい香りなこともあり、古くから利用されてきました。香りの効能を期待する使い方から、さりげなく好ましい香りを漂わせる普段使いまで、幅広く利用できる香りです。
主な芳香成分
グレープフルーツの香りの主な芳香成分は、「リモネン」「ミルセン」「ヌートカトン」など。主成分はリモネンで成分中の 90%以上を占めます。リモネンとはモノテルペン類(※1)の一種であり、ほぼすべての柑橘類の精油に含まれている代表的な芳香成分です。
ミルセンは土っぽいような、ある種の苦みを感じさせるハーブのような芳香成分。ヌートカトンはケトン類(※2)の一種で、こちらもグレープフルーツ特有のほろ苦さを演出する成分の一つです。複数の芳香成分を含むことで、グレープフルーツ特有の香りを作り出しているといえるでしょう。
(※1)揮発性、芳香性がある植物精油の構成成分
(※2)モノテルペンなどテルペン系の骨組みに酸素が、
グレープフルーツの基本情報
学科/科名 | Citrus paradise/ ミカン科 |
---|---|
花言葉 | 乙女の無邪気 |
精油名 | グレープフルーツ精油 |
抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 圧搾法 |
香りの強さ | 弱 |
ノート | トップ |
主な産地 | イスラエル/ アメリカ/ ブラジル |
注意事項 | 光毒性 / 刺激強め |
グレープフルーツの効果と効能
ここからはグレープフルーツの香りで期待できる、効果や効能について確認していきましょう。身近な香りだけに、知らない間に実感していた効果もあるかもしれませんね。
リラックス効果
グレープフルーツの爽やかな香りは、古くから精神安定やリラックス効果があるとされてきました。実際に脳波実験を行った際には、グレープフルーツの香りを摂取することで、リラックス状態のときに現れるとされる、α波の増大(1)が確認されています。
また、反対の効果のようにも感じられますが、グレープフルーツの香りは交感神経を刺激してやる気を出すサポートもしてくれます。精神的に疲れてリラックスしたいときや、元気を出して前向きになりたいときにおすすめの香りだといえるでしょう。
ダイエット効果
グレープフルーツに含まれる「ヌートカトン」の摂取により、運動強度の自覚(キツイ・疲れたといった感情)を下げたり(2)運動中の持久力が上がる(3)と示唆されています。このことから継続的な運動による、ダイエットのサポート効果が期待できると考えられるでしょう。
またグレープフルーツの香りには、交感神経を刺激し、胃の副交感神経を抑制する作用も認められています。これらの作用は結果的に、脂肪の分解促進・食欲を抑制する効果(4)が期待できると示唆されました。また利尿作用もあるとされているので、むくみ対策にも有効です。
運動を継続しやすくするサポートから、脂肪分解、食欲抑制とダイエットを目指す方にはとても期待できる香りだといえるでしょう。
集中力・作業効率向上効果
ほろ苦く爽やかなグレープフルーツの香りは、集中力を向上させる際にも有用です。実際に行われた実験でも、香りなしの作業環境と香りありの作業環境では有意な差が認められました(6)。
香りを摂取するだけという手軽さなので、アロマやディフューザーの活用で作業効率を簡単に向上させられるかもしれません。
グレープフルーツの香りのおすすめの使用&摂取方法
様々な効果が期待できるグレープフルーツの香り。では、これらの効果効能を実現するためには、どのような摂取方法が有効なのでしょうか?
オーソドックスな方法から、手軽な摂取方法まで解説します。
グレープフルーツを食べる
比較的身近な果物なので、食用として利用しながら香りを摂取することが可能です。ただし、グレープフルーツの香り成分が含まれているのは、基本的に果肉部分ではなく果皮部分です。
グレープフルーツを食べ終わった後、すぐに皮を捨ててしまうのはもったいないといえるでしょう。
香りをより効率的に摂取したいのなら、食べる前に皮を傷つけて香りを引き出す。食べた後の皮を乾燥させてポプリにするなど、ひと工夫が必要です。
アロマ・ディフューザーの活用
手軽さや作業中に香りを摂取したいと考えるのであれば、やはり食用として利用するよりアロマ精油の活用がおすすめです。特にディフューザーを活用すれば、オフィスやホテル、院内のような大きな空間でも香りを手軽に広げることが可能です。
またアロマの活用は一度香りを焚いてしまえば、材料が終わるまで意図することなく香りを吸入できる点もメリットの一つといえるでしょう。部屋に入った瞬間から好ましい香りを堪能しつつ、香りの効果も期待できます。
ただしグレープフルーツ精油は、皮膚刺激が強めであり、ベルガプテン(※3)による光毒性のリスクがあります。
精油を利用する際には皮膚につかないよう注意しましょう。誤って原液が肌についてしまった場合は速やかに大量の水で洗い流してください。刺激を感じるようなら医療機関を受診しましょう。
ちなみに光毒性については、ベルガプテンのほかに、リモネンの酸化によるものも考えられます。酸化を進めないよう、蓋を開けた後は冷暗所で保管する、または酸化防止成分が入った製品を選ぶのもおすすめです。
(※3)柑橘系の精油に含まれることが多く、光毒性作用をもつ代表的な成分
まとめ
- グレープフルーツの香り成分は「リモネン」「ミルセン」「ヌートカトン」など
- 期待できる効果はリラックス効果、ダイエット効果、集中力アップ効果
- 食用できるが、香りの摂取を主体に考えるならアロマやディフューザーがおすすめ
グレープフルーツについて上記を紹介してきました。ごく身近な香りであるにもかかわらず、実は様々な効果効能が期待できる、優秀な香りだと分かっていただけたのではないでしょうか。
しかし身近な香りだからこそ、グレープフルーツの香りを利用した商品はたくさん出回っています。より上質で、自社に合う香りをどう選べばよいのか…と新たな悩みも出てくるでしょう。弊社は空間に香りをプラスするディフューザーから、ニオイの元を絶つ消臭まで長年、真摯に研究してきました。
上質な香りを求める際にはもちろん、不快なニオイ問題の解決方法まで、香りに関するお悩みがある際には、ぜひお気軽にご相談ください。