サイプレスの香りの効果と効能!成分や使用方法を紹介

サイプレスの香りの効果と効能!成分や使用方法を紹介

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ヒノキのようなウッディな香りに、どことなくハーブを思わせる青さを持つ「サイプレス」。西洋ヒノキとも呼ばれるサイプレスの精油は、部屋の中やオフィスであっても森林浴をしているようなフレッシュな香りを楽しめます。

リラックス効果やリフレッシュ効果が高い精油でありながら、甘さを持たない香りです。そのため、どちらかといえば男性人気が高い香りともいえるでしょう。

しかし、精油名を聞いただけで「○○のような香り」と、明確に判断できる方が少ない香りであることも事実です。そのため本記事では、サイプレスの香りの系統から芳香成分、香りに期待できる効果効能まで詳しく解説します。

サイプレスとはどのような香りなのか?効果効能が気になる方は、ぜひ最後まで確認してみてください。

ベチバーに期待できる効果効能
  • イライラを鎮め、心を落ち着かせる
  • 月経不順・PMS(月経前症候群)の緩和
  • 肥満抑制効果に期待

サイプレスの香りの特徴

サイプレスとは、主に地中海沿岸で見られる常緑種の一種であり、日本では「イトスギ」または「西洋ヒノキ」と呼ばれます。ウッディでありながら、どこかスパイスを思わせる刺激や、ハーブのような青さを持つ一種独特の香りを持ちます。

ただ、基本の香りは深呼吸をしたくなるような、樹木の香り。比較的に想像しやすい例を挙げれば、少し癖のある「ヒノキ」の香りといえるでしょう。

針葉樹であるため背が高く伸び、また樹木の特徴として腐食しにくく強度が高いことが挙げられます。これらのことから、古くは「死」や「神」にいわれがある樹とされ、墓所に植えられたりキリストが貼り付けとされた際の十字架の材料になったりしたという伝説もあります。

日本ではあまりなじみのない名前かもしれませんが、西洋では非常に縁が深い名前・香りだといえるでしょう。

サイプレスの系統

サイプレスはイトスギの葉や、球果から水蒸気蒸留法で抽出される精油です。そのため、香りの系統はまさしく樹木を思わせる「ウッディ系」になります。

アロマディフューザーを用いれば、部屋いっぱいに広がった香りによって、まるで森林浴をしているような気分になれるでしょう。ただ、サイプレスは主に葉や球果から香りを抽出しているため、一般的なヒノキの香りより青みを強く感じます。

新築の家のような温かみのある樹の香りというより、雨上がりの森を歩いているようなどこかクールな印象を感じられるでしょう。あわせて、ほのかなスパイシーさも感じられるため、飽きがこない香りともいえますね。

強い香りや甘い香りが苦手な方でも、挑戦しやすい香りです。

サイプレスの芳香成分

サイプレスの主な芳香成分は、ヒノキのようなウッディ系の精油と同じく「α-ピネン」や「δ-3-カレン」です。また、ウッディ系の精油では珍しく、サイプレスには柑橘系に多く含まれている「リモネン」も含まれています。

それぞれの芳香成分の特徴は以下の通り。

  • α‐ピネン:樹木から抽出される精油に多く含まれる芳香成分。森林浴をしているようにも感じられる、まさしく「樹の香り」を演出する成分
  • δ-3-カレン:2つの環を持つモノテルペン類の一種。松の樹脂から採れる「テレピン油」に多く含まれている成分。ほのかに甘くスパイシーな香りを持つ
  • セドロール:三環性セスキテルペンアルコールの一種。サイプレスの他、針葉樹の精油に多く含まれる「樹の香り」を演出する成分のひとつ(含有量は少なめ)
  • リモネン:柑橘系の精油に多く含まれる芳香成分。名前のイメージ通りに、レモンのような爽やかな香りを楽しめる

もちろん、ほかにも様々な芳香成分が含まれています。ただ、サイプレスの香りを形作っているメインの芳香成分としては、上記4つが挙げられます。

サイプレスの基本情報

学名/科名 Cupressus sempervirens/ヒノキ科
花言葉 死・哀悼・絶望・正義の人
精油名 サイプレス
抽出部位根 葉・球果
抽出方法 水蒸気蒸留法
香りの強さ 強め
ノート ミドル~ベース
主な産地 フランス/スペイン/イタリア/モロッコなど
注意事項 生理中・妊娠中など
※刺激が強めなので、マッサージなどで直に利用する場合は避ける(芳香浴はOK)

サイプレスの効果と効能

では実際に、サイプレスの香りを摂取することで、どのような効果・効能が見込めるのでしょうか?日常的にも使いやすい香りである分、効果・効能によっては毎日でも使いたいと思えるかもしれません。

ここではサイプレスの効果と効能について、詳しく解説していきます。

心を落ち着かせる鎮静作用

サイプレスには、古くからイライラした心を落ち着かせ、冷静にさせる効果があるとされてきました。森の中を歩くような清廉な香りに触れることで、心が落ち着くと考えれば納得しやすいのではないでしょうか。

実際に、サイプレスに含まれる芳香成分の一つ「セドロール」には、心拍数を落ち着かせ、副交感神経を有意にする作用があるとされています(※1)。日常的な活用はもちろん、介護の現場でも有用なのではと注目されている香りです

また、サイプレスに含まれるα‐ピネンも、生理的リラックス効果があるとして、様々な実験や論文で取り上げられています。冷静な思考やリラックスできる空間を作る方法として、サイプレスの精油は非常に有用だと考えられるでしょう。

女性様ホルモンの作用で月経不順・PMSの緩和

サイプレスには、女性用ホルモン様の効果も期待できると考えられてきました。体内のホルモンバランスを、香りを吸入することで整えられると考えれば、非常に便利な方法といえます。

しかし現在のところ、どの芳香成分がどのような働きをしているのかなど、科学的なアプローチは少ない状態です。ただ、古くから効果があるとされ、西洋では長く愛用されてきた実績もあるため、一定の効果は見込めるのではないでしょうか。

特に月経前など体調が思わしくないときは、女性が好むとされる甘い香りを不快に感じるケースもあります。このようなときは、すっきりとした香りのサイプレスを使うことで、痛みや倦怠感の軽減を期待できるかもしれません。

また、同じく民間療法として、呼吸器系の不調緩和にも効果があるとされてきました。

肥満抑制の効果が期待できるとも

マウスにサイプレスの香気を吸入させることで、肥満抑制の効果が期待できるという実験結果(※2)も報告されています。現在は、動物実験の段階ではありますが、日常でダイエットをしている方や、食べすぎを避けたい方には非常に興味深い結果といえるでしょう。

また、サイプレスの香気を吸入することで、交感神経活動を増幅させ、体温の上昇があったことも記録されています。

上記では「副交感神経を優位にする効果が認められた」と触れたため、不思議に感じる方も多いでしょう。しかし、サイプレスに限らず、精油は多くの芳香成分が複雑に絡み合って特有の香りを放ちます。

そのため、同じ香りであっても、含まれている芳香成分によって得られる効果が相反することも。そのため、香りの機能面を期待する際には、一つの効果だけに注目するのではなく、複数ある効果をトータルで考えることも大切です。

サイプレスの香りのおすすめの使用&摂取方法

ここまで様々な効果が期待できるサイプレスについて紹介してきました。取り入れたい効果があった場合、次に気になる点はサイプレスの香りをどのように使用・摂取するべきなのかといった点でしょう。

ここからは、サイプレスの香りを摂取する際のおすすめの方法について解説します。

気軽にできる「芳香浴」

まずおすすめしたいのは、気軽に試せる芳香浴です。芳香浴とは、精油を揮発させることで香りを拡散させ、その拡散させた香りを楽しむことを指します。

香りを拡散させる方法は非常に多岐に渡り、ごく簡単な方法であれば、ティッシュやハンカチに精油を1滴落とすだけでもOK。サイプレスの精油意外に、新しく用意するものがないためすぐにでも香りを楽しめるでしょう。

より香りの立ち方を強くしたい場合は、マグカップや洗面器にお湯を張って、精油を2~3滴たらす方法もおすすめです。湯気に乗ってサイプレスの香りも立ち上ってくるため、ティッシュやハンカチに垂らしたときより香りを強く感じられます。

効率的に香りを拡散させる「アロマディフューザー」

アロマディフューザーを使えば、より効率的に芳香浴を楽しめるでしょう。ただ、アロマディフューザーと一言でいっても、様々な種類があります。

以下を参考に、ご都合に合ったアロマディフューザーを選んでみてください。

種類 特徴 おすすめシーン
気化式 精油が揮発するに任せて香りを拡散するため、香りの広がり方が穏やか
・アロマストーン、リード式など
デスク周り
個室
リビング
加熱式 火や電熱を使って、精油を強制的に揮発させて香りを拡散させる。気化式より香りが強いが、香り成分が変性する可能性あり
・アロマキャンドル・アロマポットなど
デスク周り
個室
超音波式 水に垂らした精油を、超音波によってミスト状にして香りを拡散させる。加湿器としての機能も期待できるが、香りが変性する恐れあり・メンテナンスが必要 個室
リビング
ネプライザー式 内臓ポンプから圧縮した空気を押し出し、精油自体を微粒子レベルのミスト状にして拡散させるため濃厚な香りが楽しめる。本体の大きさやスペックによって、幅広い空間に香りを届けることも可能。ただし、精油自体を拡散させるため精油の減りが早い 個室
リビング
会議室
オフィス
ロビーやホール

アロマディフューザーを使えば、空間いっぱいに香りを拡散させることも可能です。香りを活用する目的によって、それぞれのアロマディフューザーを活用してみましょう。

お出かけ時にも気軽に香りを楽しめる「アロマスプレー」

サイプレスを使ったアロマスプレーを作っておけば、出先でも手軽にサイプレスの香りを楽しめます。

上記でも触れたように、サイプレスは呼吸器系にも効果があるとされています。乾燥しがちな季節や、人が多い場所に出かける際などに持っておくと安心できるでしょう。作り方は以下の通りです。

上記は、呼吸器系に良いとされる精油のブレンド例になりますが、もちろんサイプレスオンリーのアロマスプレーでもOKです。期待できる効果や目的・ご自身の好みに合わせてブレンドを変更してみましょう。

なお、アロマスプレーは1週間を目安に使い切ってください。保存時は冷暗所に置いておくと安心できます。

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まとめ

今回はウッディ系のアロマである「サイプレス」について紹介してきました。すっきりとした使いやすい香りであるため、男女を問わず使いやすい香りだといえるでしょう。基本知識や効果・効能のおさらいは以下の通りです。

  • サイプレスの香りは森の中を思わせるウッディ系
  • 期待できる効果効能は、心を落ち着ける鎮静効果からダイエット効果まで幅広い
  • 手軽な芳香浴や、アロマディフューザーの活用がおすすめ

サイプレスは、名前こそあまりなじみがなかったとしても、山に囲まれた土地に住む日本人にとっては比較的使いやすい香りです。都会のオフィスでも、森の中にいるような香り空間を演出できるため、リラックスしたりリフレッシュしたりするにもおすすめの香り。

 

ただ、なじみ深いからと言って、誰にでも好まれる香りとは限らないでしょう。香りの種類はもちろん、濃度や拡散方法によっても香りの印象は異なります。

 

「サイプレスに期待できる効果は魅力的だが、どう扱えば良いのか分からない…」このようにお悩みの場合は、ぜひお気軽に弊社にご相談ください。消臭・香りのプロ集団である弊社スタッフが、ご希望に合わせた香り空間の演出をお手伝いいたします。