紅茶の香りづけに使われていることで有名な「ベルガモット」。イタリア原産の柑橘類の一種であり、香りの良さからアロマテラピーや香水の原料としても利用されています。
柔らかく甘みが強い香りをしており、ストレスを和らげたり、免疫力を向上させたりなど、様々な効果が期待できることから古くから愛されてきました。
本記事では、ベルガモットをより身近に感じられるよう、期待できる効果効能はもちろん、効率的な摂取方法や活用法についてご紹介します。
- リラックス・ストレス緩和効果
- 安眠サポート効果
- 抗菌作用
- 免疫力アップ
ベルガモットの香りの特徴
アロマや香水が好きな方以外は、ベルガモットの香りと言われてもどんな香りなのか想像がつかないと感じます。
まずは、ベルガモットの香りの傾向や特徴について、軽く確認していきましょう。
香りの系統
ベルガモットは柑橘類の中でも、少し変わった立ち位置に感じる香りが大きな特徴です。
一般的に柑橘類の香りをイメージした場合、レモンやミカンのように爽やかな香りを想定する方が多いでしょう。
しかしベルガモットは爽やかな香りの中にも、気品を感じるようなある種の重さがあります。フローラル系の華やかさや甘さが加わることで、柑橘類の香りの中でも他にはない特徴的な香りを楽しめます。
主な芳香成分
ベルガモットの香りを構成している成分は「リモネン」「酢酸リナリル」「リナロール」など。
リモネンは柑橘類の芳香成分では欠かせない成分です。柑橘類特有の爽やかな香りはほぼリモネンによるものだといえるでしょう。
したがってベルガモットの香りを構成する成分の中では、酢酸リナリルとリナロールが大きな役割を果たしているといえます。
酢酸リナリルはラベンダーに多く含まれる芳香成分です。またリナロールもジャスミンやバラ、イランイランに多く含まれる芳香成分であり、どれも香り高い花に含まれる成分。ベルガモットが爽やかでありながら甘く気品がある香りだといわれる由縁です。
ベルガモットの基本情報
学科/科名 | Citrus aurantium ssp.bergamia /ミカン科 |
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花言葉 | 花嫁の喜び/ 愛らしさ / 寛大 / 豊富 |
精油名 | ベルガモット |
抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 圧搾法 / 水蒸気蒸留法 |
香りの強さ | 弱~中 |
ノート | トップ |
主な産地 | イタリア |
注意事項 | 光毒性あり |
ベルガモットの効果と効能
ベルガモットの基本的な情報を把握した後は、気になる効果と効能について確認していきましょう。香りという、ある種、受動的な物を積極的に活用したいと感じるかもしれませんよ。
リラックス・ストレス緩和効果
ベルガモットの効果・効能として知られているのが「リラックス・ストレス緩和効果」です。ベルガモットに含まれる「酢酸リナリル」や「リナロール」には、抗不安効果(1)が認められています。
またベルガモット自体の効果においては、2014年に42名の健康な女性大学生を対象にした実験が行われました。
質問用紙への記入から10分の安静を取り心拍数などを計測。この安静時に、ディフューザーや精油をプラスしたグループを作り、安静だけのグループとどう異なるかを測定したのです。結果はディフューザ、ディフューザー+精油を使用したグループの優位性が認められました。ベルガモットの香りにより精神疲労が低下する(2)のではと示唆されています。
安眠のサポート効果
ベルガモットの香りは抗不安効果に優れています。結果、考え事や不安感でなかなか眠れない方への睡眠時のサポート効果も期待できるとされているのです。
実際に眠る前にアロマやトリートメントで芳香浴を行ったところ、不安感やイライラの低下(3)が認められました。この際に使われた精油がベルガモットです。寝室にアロマディフューザを置く、入浴時にベルガモットの香りの石鹸やトリートメントを使用するなどで、自宅でもお手軽に利用できるでしょう。
抗菌作用
ベルガモットには抗菌作用もあります。食品を長持ちさせるためのハーブとして知られ、細菌に対してアロマ精油(ベルガモット含む)を添加したところ、バイオフィルムの形成が減少(4)したことが確認されました。
また、抗がんの効果もあるとされており、現在は「抗発癌性剤」としての利用(5)ができるではと研究が進められています。
免疫力アップの可能性
ベルガモットの香りを摂取することで、免疫力向上の可能性があることも示唆されています。ベルガモットの精油を30分間かぐことで、唾液中の抗体の増加、ストレスを表すホルモンの数値が低下(6)したことが報告されました。
また、睡眠が足りていないときの肌のハリや集中力の低下を抑える効果(7)なども報告されており、ベルガモットの効果効能はこれからますます注目されていく事でしょう。
ベルガモットの香りのおすすめの使用&摂取方法
様々な効果が期待でき、現在も研究が進められているベルガモット。このベルガモットの香りを効率的に摂取するには、どのような方法があるのでしょうか?おすすめの方法をご紹介します。
紅茶・リキュールなど
ベルガモットの香りは飲み物に合うとされ、紅茶の香りづけにも使用されています。またベルガモットベースのリキュールも販売されているので、紅茶やお酒が好きな方におすすめの摂取方法だといえるでしょう。
アロマとして利用する
効率的な摂取方法としては、やはりアロマやディフューザーを使う方法がおすすめです。特にディフューザーを利用した場合は、手軽に部屋全体に香りをいきわたらせることができます。一般的な家庭の部屋から、ホテルのロビーやオフィスのような広い空間まで、手軽に香りを摂取できるでしょう。
またベルガモットは果皮から香りを抽出し、実を食用として利用することはほとんどありません(非常に苦酸っぱいです)。もしも実物を手に入れることがあっても、皮を傷つけるなどして香りを堪能するのがおすすめです。
ただしベルガモットの精油には、ベルガプテン(※)という日光に反応する成分が含まれます。皮膚についたまま日光を浴びると、やけどのような症状が出る可能性があるので、利用の際には手につかないよう注意しましょう。
※柑橘系の精油に含まれることが多く、光毒性作用をもつ代表的な成分
まとめ
- ベルガモットはイタリア原産の柑橘類の一種
- ベルガモットに期待できる効果は、リラックス・ストレス緩和効果、安眠サポート効果、抗菌作用、免疫力の向上
- アロマやディフューザーによる摂取がおすすめ
ベルガモットの基本情報や効果効能についてご紹介しました。爽やかでありながら上品な香りは、日々の疲れを癒すことはもちろん、空間を演出する際にもおすすめの香りです。
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