臭気指数
臭気指数とは、人間の嗅覚を用いてにおいの程度を数値化した尺度の1つ(嗅覚測定法または官能試験法の中の1つ)で、悪臭防止法における規制基準値として用いられる。
具体的な数値算出としては、臭気濃度(=もとのにおいを 人間の嗅覚で感じられなくなるまで無臭空気で薄めたときの希釈倍数)の対数に10を乗じて求める。
● 臭気指数=10xlog(臭気濃度):臭気濃度の対数
(例)臭気濃度100 の臭気指数は20、臭気濃度10,000 の臭気指数は40
感覚として感じるにおいの強さ(感覚強度)は物質濃度とは異なり、感覚強度は濃度の対数に⽐例すると説いたのがフェヒナーの法則である。
臭気指数は、この「感覚強度を表す尺度」ということができる。
悪臭防止法では、工場・事業場の敷地境界の規制基準(1号基準)を、臭気指数10~21の範囲内で都道府県知事等が定めることとなっている。
臭気強度 | 2.5 | 3 | 3.5 |
▼ | ▼ | ▼ | |
臭気指数(全業種) | 10~15 | 12~18 | 14~21 |
官能試験法(嗅覚測定法)の中でも、臭気強度表示法、快・不快度表示法がニオイの臭さの程度を判定するのに対し、この臭気濃度表示法はにおいの有無を判定するため、判定結果(測定値)において比較的個人差が少ないといわれている。
臭気指数算出に用いる臭気濃度の主な測定法としては、三点比較式臭袋法、セントメーター法、ASTM注射器法などがある。
【参考資料】
- 環境省:「においの評価~臭気指数とは」
- 環境省:「悪臭防止法パンフレット」
- 環境省:「よくわかる臭気指数規制2号基準 パンフレット」
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