新工場建設時、事前にニオイの発生予測ができます
ここ1ヶ月で国内工場の臭気対策の引き合いが急に増えて参りました。
臭気苦情は夏場に多くなるので、温かくなってきたということでしょうか。
私自身も出張の機会が多く、
北九州1回、大阪2回、京都1回、名古屋3回、盛岡1回を
この3週間ほどの間で行っていたことが判りました。
スケジュール表を見て驚いています。
今回は出張してきた中の一つ、
関西の自動車部品メーカーでの案件をご紹介します。
幸いにも臭気苦情は来ていない工場で、
今後の環境配慮のためのご相談でした。
「焼成炉という大きなオーブンから出る排気について、
生産量が増えてきた為、今後は夜間のみの焼成炉稼働だけでなく、
昼間にも稼働させたいのだが昼のニオイが強くなってしまう。
苦情が発生する前に臭気対策の必要性を見極めておきたい。」
というご依頼でした。
お客様とは以前にも、ベトナム工場での臭気対策をお手伝いしており、
そのときは消臭剤マイクロゲルのスプレーシステムを使用していただいておりました。
ベトナム工場にて臭気対策をする際、
マイクロゲルについては脱臭効果や納入形態、
安全性など様々な面で好評だった事から、
今回の関西工場の臭気対策も最初から
マイクロゲルを筆頭候補に臭気対策を検討戴いておりました。
もちろん、マイクロゲルを使用する脱臭設備は有効なのですが、
臭気対策は現場や周辺住宅の状況まで考慮し
脱臭装置を選定したほうがよいため、
「まずは臭気の現状調査からスタートしましょう」、という話になりました。
10台近くある焼成炉は全て夜間に稼働するため、
深夜作業で臭気の調査に臨みました。
写真の上側にある装置はマノメーターという微差圧計なのですが
焼成炉排気に代表される高温排気の測定を行う場合で
どうしても風量を計る必要がでたときに使用します。
現場での調査作業が終わると、報告書の作成作業を行います。
今回は特定方向についての拡散計算を依頼されておりましたので
下記のような1方向限定での詳細拡散シミュレーションを行い、
現状の影響度と脱臭目標値を計算しました。
※上の絵は見本です。今回のお客様とは無関係ですので悪しからず。
拡散シミュレーションを行うと
工場臭気がどの程度影響するかが目に見えるようになりますので、
リピートされるお客様も多いです。
今回は気象条件や排気条件を考慮し、幾つかのパターンで検討したところ
脱臭装置を導入すれば臭気問題が発生しない水準で生産できるという事が判りました。
昼と夜とでは臭気拡散の仕方も変わるのですが、
かといって臭気を出す訳にはいきませんので、
拡散シミュレーションが如何に重要かということを改めて感じました。
そして何よりお客様が増産に踏み切れることがわかり、
弊社としても役立つことができました。一安心です。
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