弊社が取り扱う商品のなかでも最も脱臭効果の高い脱臭装置がETO脱臭装置です。
ここ1ヶ月はETO脱臭装置の仕事が幾つかありましたので、どのような脱臭装置か改めて
ご紹介したいとおもいます。
ETO脱臭装置を一言で表すと『触媒燃焼タイプの脱臭装置』です。
まずは下記のフロー図をご覧下さい。
図の左側から、対象臭気は熱交換器を通って余熱されます。余熱された臭気は電気ヒーターで300℃まで加温されて触媒を通過します。触媒表面にて空気中の酸素と臭気が反応し、臭気が酸化分解することで脱臭される仕組みです。脱臭処理後の臭気は熱交換器を通って冷却され、排気されます。
ETOの特長は色々とあるのですが、例えば下記の3点は多くの案件で当てはまります。
①脱臭効率が非常に高い
・・・90%以上の除去率が必要な場合などで活躍します。
②必要な用役は電気のみ
・・・燃料は不要、もちろん水道や蒸気も不要です。
③小風量タイプほどコストメリット大
・・・熱源が電気であり、小型タイプのランニングコストが安く、コンパクトです。
こちらは先日、東北地方にあるリサイクル施設のお客様のところへ納品されたETO脱臭装置です。
特別仕様でして、触媒充填量を通常の約3倍としてあるのですが様々な工夫を盛り込んで設計してあるため、非常にコンパクトな設計になっています。試運転は2017年の予定でして、稼働したらまたご報告したいと思います。
納めた脱臭装置は年に1回のメンテナンスを推奨しています。
特に気を配るのが脱臭用の触媒です。触媒といえども連続して使用していると性能劣化してしまい、脱臭効率が維持できなくなってしまいます。
上記の四角いブロック状のものがETOの触媒です。
右側は納入後2年が経過した触媒、左側が新品の触媒です。右側の触媒は白っぽくなっているのですが判りますでしょうか。見た目でハッキリ判るようになると、脱臭効率も低下してしまいますので、そうなる前に交換する必要があります。
上記はまた別のお客様の現場ですが、納入から3年が経過した触媒です。
こちらも先日触媒を交換してきました。触媒が明らかに白くなっているのが判ると思います。処理対象の臭気によって触媒の劣化具合も異なりますので、どの脱臭装置も毎年チェックさせて貰っています。このお客様は数年掛けて触媒を全部交換していく契約なのですが、交換ペースを早めていく提案をさせてもらい、ご了承いただきました。
設備の維持コストUPというのは簡単なことではありませんので、今後さらにガッチリとフォローしていこうと思います。信頼を築くのが設備メンテナンスの第一歩ですね!
続きまして、臭気判定士の話です。
先日、嗅覚検査なるものに行って参りました。実は、臭気判定士は5年に1回(40才以上は3年に1回)の更新が必要で、更新の際には嗅覚に異常がないかどうか判定する検査【嗅覚検査】が必要になります。
とにかく我々は鼻が商売道具ですから非常に大事な検査です。
嗅覚検査は、机に置かれた5枚の細長いろ紙のうち2枚にニオイが付けられていて、その2枚を嗅ぎ当てるという単純なものです。ほかの3枚には無臭のパラフィンがついているので、もちろん見た目では判りません。この作業を全部で5種類のニオイについてクリアして終了です。だいたい15~20分くらいでしょうか。果実の匂い、花の香り、汗臭、スカトール、焦げ臭ですね。
殆どの人が合格する検査ですが、そう言われていても少しは緊張するものです。
とても手軽に初心に返ることができます。ちなみに無事合格することが出来ました。ほかに色々と手続は残っておりますが、向こう5年間は臭気判定士として生きていける目処がたち一安心です。
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