メリークリスマス!!
寒いですね。
寒さには弱く、ズボンの下にタイツ(ユ○クロ製)を中に履いている神谷です。(毎日)
さて、クリスマスということで、今回は、塗装ブース排気対策のお話です。
千葉の某工場の塗装ブース排気。スチレン主体の溶剤臭です。
対象塗装ブースには既に消臭剤噴霧装置がありました。
しかしその装置の脱臭効果がイマイチとのこと。
見せてもらうと、においのついた消臭剤(マスキング系消臭剤)を使用していました。
対象排気
●マスキング系消臭剤とは●
対象臭気を消臭剤自体のにおいで覆い隠し、感覚的に元々のにおいを感じにくくする原理で使用されます。
対象臭気の強さを低減させているわけではないので、臭気濃度(臭気指数)に変動がない、もしくは、数値が上がっているということもしばしばです。
某自動車工場では、マスキング系消臭剤のにおいが苦情の原因になってしまったという事例もあります。
マスキング系消臭剤を噴霧することで、現状の臭気よりも消臭剤自体のにおいが問題になることも十分にあるようです。
対象臭気を消臭剤のにおいで覆い隠す方法は、脱臭対策として根本的な解決に結びつかないのは言うまでもありません…。
今回のお客様も同じことが起きていました。【原臭】と【マスキング系消臭剤を噴霧した後の臭気】を測定すると、臭気濃度に変化はありませんでした。
早速、現状の噴霧装置でマイクロゲル噴霧…
その前に、簡易バブリング装置で、薬剤の選定を実施。
簡易バブリング装置とは、デーブルテスト用のスクラバーのようなもので、気液接触率99%の条件の時のマイクロゲルの効果を確かめることができます。
気液接触率とは、対象臭気と薬剤の接触するその割合です。
バブリングテスト風景
簡易バブリングテストの結果、数あるマイクロゲルのラインナップの中でも、溶剤臭向けマイクロゲルS-KYが一番良好な結果。
対象臭気と消臭剤の気液接触率を高めれば、マイクロゲルは溶剤臭にも効果があると確認したところで、現状の噴霧設備でマイクロゲルを噴霧しました。
既存の噴霧ノズル 臭気採取
…しかし、
実ラインでの脱臭効率は非常に低いものとなりました。
原因としては既存の噴霧装置に問題があると考えます。
マイクロゲルは気液接触率が重要となってきます。しかし、マスキング系消臭剤には関係ありません。
既存の噴霧装置はマスキング系消臭剤用の噴霧装置であった為、気液接触率も噴霧量も足りなかったのです。ノズルの設置場所にも問題あり。
薬剤の能力と同様に装置のエンジニアリングも重要なのです。
今後は、対象臭気と薬剤の接触時間の確保など、気液接触率を高める装置面での提案を行います。
現在マスキング系消臭剤を採用していらっしゃる方、
これからマスキング系消臭剤を採用予定の方、
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