臭気判定士と堆肥化工場
今週は仕事がむちゃくちゃなスケジュールで入っていて、ほとんど釣りには行けそうもない。
月曜は先週の鋳物工場の報告書と臭気対策の改善案の作成。
製鉄所のコークス炉の脱臭対策依頼も来ているのだが、これは若手に行ってもらう。
さて、鋳造工場の臭気対策。
工場の脱臭設備を1から設計するのはホントに楽な作業である。
机上の計算と、現場の経験を組み合わせて、十中八九確実な対策案を考えることができる。
しかし、既存の工場で、しかも失敗した脱臭装置の残骸が積み重なる工場の対策案立案は本当にやっかいだ。
お客さんもほとんど予算がないケースが多い。
過去につぎ込んだお金の半分で、完璧な対策が取れるのに・・・と思うと、やりきれなさも残るけど、こればかりは仕方がない。(うちの営業力不足だし・・・)
こうして、既に設置してあるダクトや脱臭装置のドンガラを少しでも使って、何とかなる対策案の立案に頭をひねるのである。
明日は関東近郊の堆肥化工場の仕事。
実は我が社は、臭気判定士の在籍数日本一を誇る会社である。
ここの堆肥化工場の環境アセスメントは、在籍数2位の会社がやったのだが、その稼働にあたっての測定を我が社がやるのである。
2位の会社は臭気対策は一切やらない分析系の会社。
しかし、環境アセスメントで排出口臭気指数19はないだろうに。
堆肥化工場が臭気指数40台で出てくるとなると、どんな脱臭技術でもそう簡単には達成できないよ。組み合わせてやっとこさ達成できる数値だ。
まあ、アセスの指数を23とかにして、後で苦情来たら責任問題だし、責任取りたくないからそんな数値にしているのかもしれないけど、工場関係者も建設会社の人も、臭気指数19がどんなものかわからないままに着工し、いざ竣工という段階で、絶対に越えられない壁にぶつかって、かわいそうの一言。
とりあえず、我が社の技術なら達成は可能なのだが、相当な設備費が必要だ。
周辺を見れば、そこまで臭気を取らなくても臭気苦情は出ない。
環境のことをろくに知らない環境アセスメント担当者が作る数字が、後になって多くの人を縛り付ける。この業界の限界と問題点がここにある。
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