秋も一気に深くなり、日本全国で紅葉のシーズンが本格的になってきた今日この頃です。この時期に少々風邪を引いてしまった公裕です。
体調不良と時季外れの多忙業務にこのブログの更新が遅れてしまい、申し訳ないです。
今回は、前回の厨房排気臭の説明に続き、過去のとある臭気調査の実例をお話ししたいと思います。
これは僕の中でかなり客先に感謝をされて、さすがカルモアさんと絶賛された現場の一つです。
ある日、都内の階建ての某ビルにて厨房排気臭に悩まされているお客様から呼び出しがかかり、急遽訪問することになりました。
このビル、9階に社員食堂があり、この厨房排気が他の階の事務所に流入して、苦情が出ているとの事でした。
早速現場に入り、挨拶後、当時僕も、大した知識も無い状態であり、設備屋さんに説明されながら図面を見てダクト経路を確認するとふと疑問点が…。
しかし時間の都合もあるのでビル内に入り、各階OA系統、9階厨房排気系統を確認して各臭気調査と測定を開始しました。
そして測定と同時にしばらく時間が空いたので、図面で確認された疑問点を確認するためにある行動を起こしてみました。
すると10分後、すぐに客先から事務所内に厨房のにおいが入り、臭いとクレームが発生して担当者が飛んで来ました。
しかし、僕は、それの解決に向けての臭気調査を実施していると説明し、これをする事で今後は空調も使えるようになると説明して本日だけは我慢して下さいと納得してもらった。
ある行動とは、ある場所に設置しているAHU空調を動かしただけです。
しかも、正常に稼働すれば、苦情が起きるはずがないと思った上です。
図面で確認された疑問とは、図面上にはしっかりと記載されていましたが、このビルの厨房排気系統のダクトとOA取入ダクトの一部は一つのダクトで構成されていました。それを各系統の接続部でMD(モーターダンパー)を使って制御していたのです。
そして、客先に一言、このMD壊れてますよと。
客先は『そんな事はないはず』と言っていましたが、その場で確認すると、空調の運転の有無にも関わらず、OA側MDは全閉、EA側MDは全開となっていたのです。
つまり、このビルは厨房排気を100%RA状態で事務所にSAとして供給されていたのです。
客先は数年も前から原因を色々調べていたが、不明な為、とりあえず空調を切れば臭気苦情が起きない為、窓扇を付けたり、カセットエアコンをつけて何とか夏や冬を乗り切っていたという事です。
それを調査開始2時間足らず、しかもそのAHUの状態を聞かずに見つけられた為、客先は驚愕と感謝の嵐でした。
しかし、間に入っていた設備業者は愕然として、『何度も図面も見て、ダクトも追ってきたのに…』と落ち込んでいましたが。
現在の空調方式では今回のような事は基本的には無い事ですが、このビルが建った当時では珍しくないことかもしれません。
客先から何故分かったのですかと聞かれましたが『それが弊社のノウハウです。』と生意気にも格好つけてみました。今思えば、恥ずかしいですが…
以上、長々書いてしまいましたが、空調のプロだけがいてもこんな苦情は起きます。そして我々だけでも逆に分からない事もあります。
しかし各々のプロが揃えば、簡単に解決できる臭気苦情も事も沢山あります。
その中でカルモアは『におい』という分野の専門会社です。
日本全国の臭気苦情を抱えているお客様の為に存在しております。是非お悩みの際はお問い合わせ頂ければ優秀な臭気判定士がお伺いして解決してみせましょう。
ではくれぐれもお体に御自愛して残り少なくなった本年をお過ごし下さい。
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カルモアでは、誰もがどこでも安心・快適な空気を吸えるよう、調査から対策まで、
問題解決のお手伝いをしております。些細なことでもまずはお気軽にご相談ください。