天井カビの原因と対策は?危険なカビを安全に除去!
カビは条件がそろえばあらゆる場所に発生しますが、特に天井に生えるカビは危険です。知らぬ間に範囲を広げて、胞子をまき散らしている可能性があります。カビの胞子を吸い込めば、体調不良などを起こす恐れがあるため、早急な対策が必要です。
この記事では、天井カビの原因と対策について解説していきます。危険なカビを撤去して、安全な環境を維持しましょう。
天井に生えるカビの原因と対策
天井にカビは発生する理由は、カビが繁殖しやすい環境がそろっているからです。その原因となるのが、高い湿度と温度、埃や汚れなどの栄養源です。それぞれの原因と対策について見ていきます。
天井付近は湿度が高くなりやすい
部屋の天井付近は、加湿された空気が溜まりやすく、湿度も高い状態で保たれています。換気システムが設置されていても、換気口周囲の空気だけしか動かせないため、天井付近の空気を循環させるのは難しいからです。
湿度が高くなりやすい天井は、カビが好む環境であるといえます。湿気対策として、サーキュレーターや送風機などで風を送って空気を循環させること、除湿器などを設置して、除湿するなどの工夫が必要になるでしょう。
天井に熱がこもってしまう
天井は、温度が高い状態で保たれやすく、熱がこもりがちです。その理由のひとつが、暖かい空気の方が冷たい空気よりも軽く、暖かい空気は上昇するから。さらに、天井裏に溜まった輻射熱によっても、天井の温度は上がりやすいです。
上昇した暖かい空気が溜まりやすく、輻射熱により熱がこもった環境にある天井は、カビが発生する原因となります。
天井にこもった熱を外に逃がすためには、換気をして、風通しを良くすると良いでしょう。
天井の埃や汚れは掃除しにくい
手が届きにくい天井は掃除がしにくいため、埃や汚れが溜まりやすく、カビが繁殖しやすい環境を作ってしまいます。
掃除機などで埃を吸い取り、定期的にアルコールで天井を拭いて除菌することで、カビの繁殖や発生を防ぐことができるでしょう。
雨漏りによる影響
小さな雨漏りを放置していると、カビが発生し、被害が拡大してしまうことがあります。雨が止めば晴れて乾くからと、安易に考えてはいけません。室内の天井表面は乾いていても、天井裏や壁内は湿った状態です。
見えない部分で思わぬ事態までカビが広がり、健康被害を招く可能性があるため、雨漏りは早期に対策する必要があります。
また、周辺の断熱材や外壁の表面に影響を与える恐れや、住宅の構造強度にも問題が起きるなど、深刻な事態に至る場合もあります。
天井のカビを早く除去した方が良い理由
天井のカビは見つけたらできるだけ早く除去すべきです。その理由として、次のようなものが挙げられます。
天井のカビは健康に影響しやすい
天井のカビは早急に除去した方が良い理由として、健康への影響が挙げられます。天井にカビが生えた部屋の空気中には、カビの胞子がたくさん浮遊している状態です。
それらを大量に吸い込んでしまえば、喘息や目のかゆみ、蕁麻疹など、さまざまなアレルギー症状をきたす恐れがあります。中には、症状が重症化するケースもあるので、注意が必要です。自分や家族の健康を守るためにも、天井のカビを見つけたらすぐに対処しましょう。
天井のカビは拡散しやすい
天井のカビは拡散しやすいため、被害を広げないためにも早い対処が肝要です。天井にカビが発生すると、重力によりカビの胞子が落下し、さらに胞子は壁や家具などに付着して繁殖します。
カビの胞子はとても軽いため、拡散しやすいです。窓を開けたり、エアコンを使用したりすると、風にのって運ばれ、部屋中に広がってしまいます。
カビの繁殖を防ぐためには、空気清浄機を使用すると良いでしょう。落下してくるカビの胞子を吸い込んでくれるので、カビの拡散予防に繋がります。
自分で天井のカビ取りをする手順
自分で天井のカビ取りをする場合は、以下の手順で行いましょう。
- 天井のカビが自分で除去できるか判断する
- 天井カビ取りに必要なものを準備する
- 天井カビ取りを正しく行う
ひとつずつ詳しく見ていきます。
①天井のカビが自分で除去できるか判断する
天井のカビを見つけたら、自分で除去できるか判断するために、まずは現状の把握から行います。どこの部屋の天井にカビが発生したのか確認します。
次にカビの範囲がどこまで広がっているかによって、自分でカビ取りするか、業者に依頼すべきか見極めてください。カビが全体に広がっていて範囲が広い場合は、自力でのカビ取りは難しいでしょう。
②天井カビ取りに必要な物を準備
天井のカビ取りを自力で行う場合は、以下のものを用意しましょう。
- 塩素系漂白剤またはアルコール除菌スプレー
- キッチンペーパー
- 雑巾
- ゴム手袋
- 脚立または台
- ペーパーモップ
- 保護メガネ
- マスク
感染対策で使用するエプロンがあれば、薬剤が衣類に垂れる心配がありません。使い捨てでき、襟元から足元までカバーできます。雑巾は、吸着力が高いマイクロファイバー製を使用しましょう。天井を傷めるリスクも軽減できます。
③天井カビ取りを正しく行う
以下は、塩素系漂白剤によるカビ取り手順です。
- 保護メガネ、手袋、マスクを装着する
- 天井のカビ直下にあるものをどかすか、ビニールで保護する
- キッチンペーパーに漂白剤をつける
- 目立たない場所で、色落ちや傷みが生じないかテストする
- カビに漂白剤をつけたキッチンペーパーを貼り付けて3~5分放置する
- 雑巾で拭き取る
※カビが落としきれなかった場合は、漂白剤を付けたキッチンペーパーにラップを重ねて、マスキングテープで固定するなどして密閉性を高めてみてください。
面倒でも問題なく使用できるか、必ずテストをしてから行いましょう。以下は、アルコール除菌スプレーによるカビ取り手順です。
- 保護メガネ、手袋、マスクを装着する
- ペーパーモップに、キッチンペーパーや雑巾を取り付ける
- キッチンペーパーまたは雑巾がしっとりする程度、アルコールスプレーを吹き付ける
- カビが発生した天井を③で拭く
アルコールスプレーは塩素系漂白剤よりも安全性が高いです。吹き残してしまう場合もあるため、状況に応じてやり方を工夫してみてください。
天井のカビを業者に依頼するか見分ける方法
天井のカビを業者に依頼するか見分ける場合、次の点をポイントにして判断しましょう。
カビの発生範囲
カビは胞子を飛ばしながら繁殖するため、目に見えている範囲以上に広がっており、広範囲だと完全に死滅できずに再発しやすいです。カビの範囲が広がっている場合は、無理せずカビ取りは業者に任せましょう。
また、カビ取り剤もたくさん必要になります。市販のカビ取り剤には、水酸化ナトリウムが入っており、皮膚に付着すると炎症を起こしたり、吸い込むと咳や気管支を刺激し、具合が悪くなったりすることがあるため、大量のカビ取り剤を使用するのは危険です。
再発防止や安全性の観点からも、カビが広範囲に渡る場合は、防カビも兼ねて業者に依頼することをおすすめします。
カビの生えた期間
カビが発生してからどの程度の期間経過しているかによって、カビの拡散度を予想することが可能です。長く放置しているほど、カビは深いところに入り込み、横へと広がっています。
カビの発生から2週間程度であれば、そこまで広がっていないでしょう。ですが、2週間以上経っている場合は、カビが根を張って広がっており、さらにカビの胞子が別の場所に付着して、繁殖している可能性が高いです。
カビは急激に増殖するため、発生から2週間以上経過している場合は、業者への依頼を検討してみてください。
天井が高すぎる場合
天井が高すぎる場合、自力でカビ取りをするのはあまりおすすめしません。カビ取り剤が液だれして浸透しにくく、完全に除去するのが難しいからです。
また、天井に塗布したカビ取り剤が垂れてくる可能性があり、肌に触れたり、目に入ったりすると危険です。可能であれば、業者に依頼した方が良いでしょう。
天井のカビ取り業者にも2種類ある
天井のカビ取り業者にも一般家庭に適した業者と、会社などに適した業者があります。それぞれについて、見ていきましょう。
一般家庭のカビ取りなら!
https://curama.jp/house/occupancy/
自力でのカビ取りが難しい場合は、業者に依頼しましょう。一般家庭のカビ取りなら、暮らしのマーケットのハウスクリーニングで地域ごとに対応した業者がおすすめです。
全国どこでも、安心して高品質のサービスを受けることができます。オンラインでも予約でき、ユーザーの口コミや満足度、具体的なサービス料金などの比較も可能ですので、ぜひ自分に合った業者を探してみてください。
【法人向け】施設のカビ取りなら!
会社などの施設のカビ取りなら、カビ対策の専門家「カルモア」がおすすめです。独自の「カビの指針値」を設け、分析結果を評価。
カビの調査、測定から、リスク評価、カビの除去や防カビ施工まで、あらゆるカビ問題に精通しており、多くの実績があります。オフィスの天井のカビでお困りの際は、依頼を検討してみてください。
https://www.karumoa.co.jp/product/pro-service/mold/
天井のカビのFAQ
ここでは、天井のカビにおけるよくある疑問にお答えしていきます。
なぜカビは体に悪いのですか?
カビが体に悪い理由は、感染症やアレルギー、中毒などを引き起こす恐れがあるからです。具体的には、アレルギー性鼻炎、夏型過敏性肺炎、気管支肺アスペルギルス症、水虫、シックハウス症候群などです。
危険なカビの色は?
カビの中でも赤カビや黄色いカビは食中毒を起こす可能性があります。特に赤カビが食品に生えた場合、非常に危険です。黒カビは空気中に漂うことが多く、黒コウジカビの可能性が高いですが、毒性の有無が判断できないため、口にしてはいけません。
まとめ
天井は湿度や熱がこもりやすく、埃や汚れなどの栄養源が溜まりやすいことから、カビが生えやすい環境にあります。また、天井のカビは壁のカビよりも拡散しやすく、人体への影響が心配されるため、見つけたら早急に対処しましょう。
小規模のカビなら、自力でのカビ取りも可能です。必ず換気や皮膚の保護などをしっかりした上で、正しい方法で行ってください。規模が大きい場合は、完全に除去するのが難しいため、カビの除去と防カビ施工を業者に依頼しましょう。
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