2016年度 臭気判定士試験 試験対策
国家資格である臭気判定士の筆記試験、結果発表の時期を迎えました。2016年は本日12月12日(月)が合否の発表です。
臭気判定士試験は年に1度しか行われず、この機会を逃すとまた1年勉強のやり直しになるため、受験する人にとっては正念場の時期です。
株式会社カルモアでは例年、臭気判定士試験を受ける社員に対して講習会を行っています。カルモアには臭気対策の最前線に出ている現役の臭気判定士が業界最多数在籍しているので、独学で勉強する受験者に比べて格段に有利です。
試験科目は、毎年5科目。
嗅覚概論、悪臭防止行政(悪臭防止法)、測定概論、分析統計、測定実務です。
とくに嗅覚概論や測定概論、分析統計は理系の高校や大学で習うような内容の難易度があり、また複雑な計算問題が多いなか電卓の持ち込みができませんので、日頃から手計算に慣れていないとなかなか解けない問題となっています。
また、問題の出題傾向も少しずつ変わっていたり、全体的な難易度もあがってきていたりと、ここ数年の合格率は20%台という取得の難しい国家資格の1つとなっています。
ここで1つ、せっかくなので臭気判定士試験対策のヒントを紹介いたします。
このブログにたどり着いた人は恐らくこの試験を受験する方、された方かと思いますが、2016年度の試験対策に限らず、2017年度以降にも使える情報になりますので、ぜひ覚えておいてください。
★臭気判定士試験の参考図書及び資料は必ず最新版を使って勉強すること!
上記5科目には付随する参考図書と参考資料がありますが((社)におい・かおり環境協会 http://orea.or.jp/test-books.html)、勉強するにあたって、古本を購入して勉強してる人はいませんか?
購入した古本が最新の改訂版のものなら良いですが、もし違うなら気をつけてください。
この参考図書及び資料の内容はたびたび改訂されており、研究の進歩に伴って過去の参考図書とは記載内容が180度違う場合があります。
ここ最近の顕著な例ですと、『嗅覚概論』において2014年(H26年)に大きな変更がありました。そのため、2014年度以降の試験問題とそれ以前のものでは正答が異なる問題がでてきています。
例えば、以前の参考図書では、「大多数のにおい物質は、分子内に新油性基と親水性基の両方の基を持ち両親媒性を示す」という表記がありましたが、2014年以降の参考図書では「においの多くは水に溶けにくい疎水性の化学物質である」に変わっています。
つまり、以前は「におい物質は水にも油にも溶ける」と言っていたのに対して、今は「におい物質は水に溶けにくい」と言っており、定説が真逆に変わったことを意味しています。
しかも試験問題としては頻出の一文なので、この変更を知らないで過去問を解いていると間違えの元となり貴重な1問を落とすことになります。
このような参考図書内の変更についてとくに新旧対照表が公表されていないので、独学でこの情報を知り得えるのはなかなか難しいのではないでしょうか。
来年の2017年度の試験からは、参考図書『悪臭防止法』内の「臭気指数及び臭気排出強度の算定の方法」について2016年改訂版が適用されるため、この部分も出題内容が変更される予定です。(※2016年度試験には改訂内容について出題から除かれることが明文化されています)
今これを読んでいる受験者の方は、今一度、自分の参考図書と参考資料を見直してみてください。もし最新版になっていなかったら今すぐ新しいものをご購入されることをお勧めします。
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株式会社カルモア
東京都中央区新川2-9-5
03-5540-5851
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