テナントビルで不定期に発生する下水・汚水臭の異臭調査
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臭気成分
下水臭・汚水臭
不定期で、どこから来るかわからない -
発生場所
テナントビル/地下1・2階
テナントビルの地下フロアにて、不定期に汚水(下水)のニオイが発生しました。
ビルオーナー様や管理会社様で漏水確認や配管清掃をするも、発生源がわからず、解決できずにいらっしゃいました。
特許技術を用いたカルモアの異臭調査で、発生原因を解明し、ニオイを無事解決しました。
原因解明率 98%のプロ調査技術でお客様を救う。
課題 |
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解決策 |
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お客さまの課題と目的
汚水・配管系の設備に異常はなく、管理会社もお手上げ
明らかに汚水臭、なのに何故?汚水槽から遠いところでにおう
都心ビルのテナントフロアにて、不定期に汚水(下水)のニオイが発生しました。
そのままでは営業に支障をきたすため、ビルオーナー様や管理会社様で対策に乗り出したものの、原因がなかなか突き止められません。
まずは汚水槽や汚水配管の不具合を疑いましたが、汚水槽はニオイがしている箇所とは正反対にあり、そこからの配管も伸びていません。
念の為に配管清掃や漏水検査も実施してみましたが、特に異常は発見されず、異臭の発生状況も改善されませんでした。
原因がわからないから解決策も見つからない、、、
そんな状況の中、カルモアへ異臭調査のお問い合わせを頂きました。
事例ポイント
- ニオイは明らかに汚水臭(下水臭)
- 不定期にテナントフロアで発生する
- 汚水槽と離れた場所でニオイがして、発生源がわからない
- 汚水槽、下水配管、漏水などの異常も無し
まずは発生源と原因の調査から
カルモア特許技術で調査を開始
どこから発生しているかわからないニオイの調査においては、その異臭が感知される場所から、その発生源となるところまでニオイの経路をたどっていけばよいのです。
この「異臭の経路調査」技術が、カルモア特許となります。
本件においても、この経路調査を実施いたしました。
カルモアが有する異臭調査の特許技術(業界初)は、99%超え(ほぼ100%)の原因究明を可能としております。
《特許:異臭経路調査の流れ》
調査は、以下の流れで進めます。
(詳細は次項でご説明しております。)
1.現場の嗅覚調査、図面の確認、調査方法の設計
2.調査機器(ニオイ感知センサー等)を設置
3.経路解明用ガス(トレースガス)を複数個所に噴霧
4.ニオイ感知センサーの反応を確認
5.3~4を何回か繰り返し、複数のテスト検証データを取得
6.テストデータから原因を解明
7.調査結果のご報告、対策方法のご提案
現場の嗅覚調査
まずは現場にて実際に調査員(臭気判定士)の嗅覚でニオイを確認します。
不定期での発生と聞いていため、調査日にニオイが発生していない可能性を懸念していましたが、この日はちょうどニオイが発生しており、「汚水のニオイ」と断定することができました。
なお、調査日にニオイが発生しないようなケースにおいては、専用のニオイ収集機材をお客様にお渡しし、お客様にて採取いただくということもあります。
嗅覚でのニオイ確認により、ニオイの原因の可能性や選択肢が狭められることがかなり多いため、経験を積んだ臭気判定士による嗅覚判断は欠かせません。
図面の確認、調査方法の設計
管理会社様からお借りした図面を確認すると、汚水臭の原因となりえる汚水槽は、ニオイがしているフロアとは正反対に位置しており、そこからの汚水配管も伸びてきてはいません。
しかし施設内には、汚水槽以外で汚水臭の発生しそうな場所は見当たりません。
念入りに図面の配管をチェックしていくと、ニオイが漂っている部屋の真下にある雑排水層が、地下2階の一室にあるトイレの配管とつながっていることに気づきました。
そこでまずは、この配管系統(トイレ配管~雑排水層)にターゲットを絞り、ニオイ経路調査を試みることにしました。
ニオイ経路調査の実施
この調査は、経路解明用の特殊ガス(トレースガス)と、ニオイ感知センサーを用いて行います。
図面やにおい発生状況からニオイ経路の当たりをつけ、経路の始点と考えうる複数個所にガスを噴霧します。
一方、においが漂っているエリアやその中間地点などにニオイ感知センサーを配置し、ガス噴霧後にセンサーに反応値が現れれば、経路を絞り込むことができるという仕組みです。
今回の調査では、ニオイの漂っている部屋にニオイ感知センサーを設置し、調査ターゲットとした配管内にトレースガスを噴霧しました。
するとガス噴霧後、すぐにセンサーに反応が現れ、センサー設置部屋では汚水とトレースガスの混じったニオイが広がり始めました。
この配管系統を伝ってニオイが運ばれているという事実の証明です。
これで、汚水系統→雑排水管というニオイの経路が判明しました。
テストデータから原因を解明
次は、そこからフロア内に流れ込む経路の解明です。
汚水臭が漂っている問題のフロアで、ハンディタイプの携帯型ニオイセンサーを使用し、くまなくセンサー反応の有無を確認していきます。
すると、空調機の付近でセンサーに反応が現れました。
空調機まわりの隙間や配管などを念入りに調べた結果、フロア内に漂う汚水臭は、この空調機から流れ出ていることが明白です。
でも、なぜ空調機から?!?!
その原因は、なんと、、、
空調機内の結露水を排水する、ドレン排水管のエアーの逆流でした。
通常、ドレン排管には、エアーの逆流を防ぐためのトラップ機能が設けられています。
トラップにより、配管内が正圧になってもニオイが逆流することはありません。ところが本現場では、トラップ機能に何らかの不具合があり、正常に機能しておらず、ニオイの逆流が起きていたのです。
地下1階、2階の空調機をそれぞれ調査したところ、同じセンサー反応が見られました。
さらに、空調機に関係しない箇所もくまなくセンサーで調査しましたが、センサー反応は確認されませんでした。
よって今回の汚水臭(下水臭)のフロア拡散は、以下のニオイ経路をたどって汚水槽のニオイが運ばれたことが原因である、と結論づけました。
《汚水臭の伝達経路》
異臭が感知された問題のフロア(地下1階・2階)
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各 空調機(地下1階・2階それぞれ)
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空調機のドレン排管
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雑排水管
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トイレ配管
↑
汚水槽
お客さまへの解決策
この調査結果は調査当日に口頭で説明し、詳細は後日、報告書で提出いたしました。
実際、トレースガスとニオイセンサーの利用により、調査に立ち会われたお客さまにも目で見える形でニオイ伝達のメカニズムを直接ご確認いただくことができ、明快な実証の場ともなりました。
さらに、ニオイ発生を防止する対策案として、空調機のドレン管の修繕をご提案し、本件は終了と致しましました。
お客さまのもとで試行錯誤するも解決できなかったニオイ問題が、ニオイの経路を解明する調査により解決に至ったことに、とても喜んでいただくことができました。
カルモアの異臭調査は特許技術です
ニオイの経路を特定する技術において、業界初の特許を取得いたしました。
本技術により、原因不明に発生・侵入するニオイに対し、内装・建材の破壊・撤去を行うことなく、臭気の侵入位置を検出・特定することが可能となります。
カルモアの臭気調査はすべて、臭気判定士(国家資格、悪臭防止法に定める)が実施し、においを可視化して報告書にいたします。
この特許技術による調査では、原因解明率は、ほぼ100%です。
日本全国対応、海外もご相談に応じます。
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