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納入事例

CASESTUDY

リサイクルアルミの工場の臭気苦情を解決!活性炭脱臭装置の導入事例

活性炭脱臭装置
  • 臭気成分

    アルミニウム製品の加工時
    (ゴムや油などの不純物燃焼時の臭い)

  • 発生場所

    切削油や不純物(樹脂やゴム)が溶湯炉で溶かされる際の臭い

  • 導入企業

    リサイクル工場 アルミ工場  

今回ご紹介するのは、リサイクル工場における臭気対策の導入事例です。

 

苦情元の事業所建物と近接していたり、さらには大手企業だからこそ設備の制約条件や環境への規制等のさまざまな厳しい条件があったりと、実施できる対策が限られているという課題がありました。

 

そのため、事前に必要な脱臭効率を算出できる臭気アセスメントを行うことで効率的な対策法を導き出し、活性炭脱臭装置の導入によって無事に臭気問題を解決することができました。

 

この記事では、事例の詳細についてご紹介していきます。

課題
  • 隣接している工場から臭気苦情が発生
  • 最も脱臭効果が高いとされる燃焼装置を設置すると数億円以上の高額なコスト
  • 設備の制約条件、環境対策、廃棄物の処理方法等の厳しい条件が求められる

 


 

導入事例の効果
  • 苦情の発生を防ぐため、必要な脱臭効率と対策方法を算出
  • 脱臭装置の設置だけではなく、排出方法の改良により全体的な対策コストを安価に
  • 廃棄物を出さずリサイクル可能な活性炭脱臭装置を導入

 

リサイクルアルミの工場様の課題と目的

 

今回ご依頼をいただいたのは、関東にあるリサイクル工場。使用済みのアルミニウムを回収し溶かすことで、再度使用可能なアルミニウム製品に加工する工程を行っています。

 

ある日、近接する他の工場から「ニオイをどうにかしてほしい」と苦情が入り、当社にご相談いただきました。

 

ニオイの質は樹脂や機械油が焦げたような不快度の高い臭気でした。これは廃棄物に付着する切削油や不純物(樹脂やゴム)が溶湯炉で溶かされる際に臭気として発生してしまうというのが発生メカニズムです。

 

苦情元の工場と本工場は非常に距離が近く、絶対に失敗したくないという思いから、事前に脱臭効果を確認できる臭気アセスメントを行っている当社をお選びいただきました。

 

また、お客さまの社内にて工場においては廃棄物ゼロ(ゼロエミッション)を掲げており、廃棄物を排出してはいけないという目標・規制があったため、それらの条件もクリアする臭気対策を提案する必要がありました。

 

喫煙所では、いつタバコを吸うかはわからないため、ニオイが発生する時間は不定期となり、時間を特定した臭気対策は困難になります。

 

リサイクルアルミの工場へカルモアが行った対策

まずは臭気アセスメントを実施、臭気アセスメントとは、

 

  • 「脱臭装置の選定や臭気対策で失敗したくない」
  • 「お金をかけても苦情がおさまらなかったらどうしよう」

 

悪臭苦情や悪臭排出の原因となる場所、成分、条件などを調査し、それを数値でミエル化することができるため、客観的なデータをもとにした対策を行うことができます。

 

臭気アセスメントの流れ

 

臭気アセスメントの結果、排出臭気の影響度は高く、苦情エリアにおいて最大で臭気指数25で着地する事がわかりました。

 

当工場は工業地帯に属する為敷地境界での規制基準値は臭気指数18である事から明らかに強い臭気が隣接する工場へ到達している事がわかりました。

 

使用済みアルミニウムは、ゴムや油など不純物がついているものが多く、燃焼する際にその不純物が不快なニオイを発生させてしまっていました。

 

当社内からも従業員の方からは「体に悪そうな不快なニオイ」として認知されていました。

 

この臭気を脱臭するには消臭剤による対策も効果的ではありますが、今回の案件では苦情元の工場が近接していることもあり、より万全の臭気対策を実施する必要がありました。

 

この臭気を苦情にならないレベルまで対策するには、脱臭効率80〜90%を達成する必要があり、当初は燃焼装置での臭気対策が検討されました。

 

一般的に高い脱臭効果を求められる排気の場合、燃焼装置の導入が検討されます。 今回の排気対策の場合はさらに粉塵や油分等の不純物が多く、特にそういった場合の対策では直接燃焼装置が適しています。

 

しかし、燃焼装置だと対策コストが高額化する事より今回の事例では最適な対策法ではないと判断しました。

 

また、一般的に脱臭装置として広く知られているスクラバー脱臭装置についても臭気が油を含む臭気である事及び排水が多量に発生する事より適さないものと判断しました。

 

そこで当社では、今回の対策ではコスト面・環境面において活性炭脱臭装置が最適であるという結論に達し、お客さまにご提案をさせていただきました。

 

活性炭脱臭装置は幅広い臭気に対して高い脱臭効果が期待できる事と使用後に燃焼させることで再生することができるので、廃棄物0の臭気対策が可能で、環境にやさしい臭気対策を実現できます。

 

また、当工場では既に集塵機が設置されている事から粉塵や油分が除去され適切に前処理を行っていたことで活性炭脱臭装置が使用可能な環境が整っていました。

 

活性炭脱臭装置のデモテストを実施

 

次に、実際に活性炭脱臭装置でどれくらいの脱臭効率を発揮できるのかを確かめるため、現地でのデモテストを実施させていただきました。

 

デモテストは活性炭の脱臭効果がどれくらい持続するかを確認するため、1.5ヶ月間をかけて実施。

 

リサイクル工場

 

その結果、試験期間中40日間の脱臭効果は良好で初期性能では脱臭効率8090%を十分に達成できる事がわかりました。

 

但し、標準的な工場よりも不純物(粉塵、油分)が多い排気である事から3ヶ月~半年程度で活性炭が劣化するものと予測し、ろ材の交換をご提案させていただきました。

 

煙突を建てることで排気を上向きに変更

 

今回、活性炭脱臭装置に加え、排気の改良も提案させていただきました。

その理由は、対策前は臭気が集塵機から横向きに排気されており、近接する工場へ排気がダイレクトに向かっていってしまう設計になっていたからです。

 

一般的には排気ダクトは雨天時の雨水の侵入を防ぐために、一度立ち上げてから斜め下に排気するものが多いですが、この場合は屋根を伝って風の影響を受けることで排出臭気が濃い濃度のまま地表まで流れていってしまうことが懸念されますのでその点を改良した形になります。

 

煙突の写真

 

当社では、煙突を建てることで排気を横向きから上向きに改良。これにより排出臭気の希釈効果が高まり、排気による近隣への影響度を低減させることができました。

 

この辺りも全て拡散シミュレーションを行い周辺影響度を確認しながら最適な形状を模索しました。

 

さらに、行政の規制によっては、排気口の高さによって規制値が変わるため、煙突によって排気口を高くすることで、その基準値を緩和できるというメリットもあります。

 

煙突の設置によって、希釈効果の向上、規制値のクリアといった2つを達成することができました。このように、現地の法規制にもとづいて臭気対策を計画し提案できるのも当社の強みです。

 

導入後の効果

 

当社では、臭気対策のゴールは脱臭装置を導入することではなく、法規制をクリアすることと、苦情を解決することがゴールだと考えています。

 

その上で、建物の環境面やコストなどお客さまの状況も踏まえた上で、最適な臭気対策をご提案させていただきます。

 

今回、臭気アセスメントにもとづいた活性炭脱臭装置の導入によって、無事に必要な脱臭効率を達成し、法規制のクリアと苦情問題を解決することができました。

 

イニシャルコストも、当初の想定よりも半額程度(脱臭装置イニシャルコスト:数千万円)になり、ランニングコストも燃焼装置よりも1/10程度(ランニングコスト:数百万円/年)に抑えることができ、お客さまにも大変お喜びいただきました。

 

今回のようにリサイクル工場の臭気対策でお困りの方は、ぜひ当社までお気軽にお問い合わせください。工場の広さ、臭質、さらにはご予算に応じて、最適な対策をご提案させていただきます。日本全国対応で、海外もご相談に応じます。

 

定点式臭気センサー『LIMOS(リモス)』について

 

定点式臭気センサー『LIMOS(リモス)』は工場の敷地境界等に設置して臭気の連続測定を行う為の定置式センサーです。臭気の漏洩状況をリアルタイムで確認する事ができます。

 

リモスの測定の様子

 

クラウド版LIMOSではPCやスマホでいつでも臭気の確認が可能です。

クラウド上にデータを蓄積し、必要な時にデータをダウンロード頂けます。独自に設定したしきい値を超過すると自動的にアラームメールにてお知らせしてくれる機能もあります。

 

工場の悪臭対策の一つとして多くの工場様でご使用頂いております。

詳しくは以下ページをご参照ください。

 

>>定点式臭気センサーLIMOSの詳細を見る

 

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