強度のニオイ!ギョーザ工場における脱臭対策の事例
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臭気成分
餃子(にんにく・ねぎ・しょうが・中華風調味料等)から発生する刺激臭 及び にんにくから発生する硫化アリル・メチルメルカプタン類など
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発生場所
ギョーザ製造工場
高濃度の臭気を低減させるため、酸素クラスター除菌脱臭装置を導入。作業室内の温湿度も一定に保たれ、空調コストの大幅ダウンにも成功しました。
食品工場におけるお客様のニオイ課題
この工場では、大量のギョーザを製造する工程において、にんにく、ねぎ、しょうが、中華風調味料等から発生する刺激臭やにんにく臭の原因物質である硫化アリルやメチルメルカプタン類の高濃度の臭気により、作業室内の空気環境が悪化していました。
作業室内では、温湿度を一定に保つ必要があり、さらに、高濃度の臭気であるためにオールフレッシュの換気方式をとっており、約40回/Hrの換気回数を余儀なくされ高額な空調コストも課題の一つになっていました。
事例ポイント
- 作業環境は、高濃度臭気の低減のみならず、温湿度を一定に保つ必要がある
- 作業環境維持のため、高額な空調コストがかかっていた
- できれば、空調コスト削減も行いたい
施策と本件のポイント
空調コスト削減のためにRAを取り入れる循環方式に切り替えることになり、臭気及び除菌対策を兼ねる酸素クラスター除菌脱臭装置の納入が検討されました。
脱臭テスト
臭気発生源
工場内の材料保管庫で実際に使用する上記の材料を広げ、臭気を室内に拡散させ脱臭テストを行いました。
すぐに室内は目を刺すほどの刺激と強烈な臭気で充満しましたが、酸素クラスターを運転していくうちに臭気は大幅に低減していき、4時間後には脱臭効率90%を超えるという非常に良好な環境になりました。
普段作業をされている方々からも高い評価を頂き、早急に設備を導入することが決定しました。
設備の導入
酸素クラスター除菌脱臭装置
室内設置型のエアホーク型17台を各給気口に1台づつ取り付けました。
給気口に取り付ける事で酸素クラスターイオンが作業室内に供給され、大幅に脱臭された空気が吸込口からRAダクトに戻り、ダクト内部への臭気の付着を防止します。
さらに機器の稼働率を自動制御する濃度調整器を据え付け、臭気の発生量や湿度に連動して酸素クラスターイオンの生成量を制御する事で、生成管にかかる負荷を低減し、寿命を延ばす事が期待できます。
酸素クラスターを導入する事で作業環境の改善、さらには空調コスト削減等の省エネルギーが実現しました。
酸素クラスター導入~3ヵ月後の脱臭性能
夏期における脱臭性能の確認
酸素クラスター運転後、徐々に臭気が下がり、1ヶ月には脱臭効率90%になりました。
しかし、温湿度が高くなることが要因で臭気が最も高くなる夏期の状況においても、脱臭性能が維持できているか確認する為、酸素クラスター運転約3ヶ月後である8月に臭気測定を行いました。
その結果、引き続き脱臭効率90%を維持しており、体感的にも良好な環境が保たれていました。またお客様からも、服ににんにくのにおいが付かなくなったと非常に喜ばれました。
作業室内5ポイントにおける平均臭気濃度
酸素クラスター運転 | 平均臭気濃度 | 脱臭効率 |
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運転前 | 19,980 | – |
運転1日後 | 12,580 | 37% |
運転1週間後 | 7,120 | 64% |
運転3週間後 | 2,900 | 85% |
運転4週間後 | 2,040 | 90% |
運転3ヶ月半後(夏期) | 2,100 | 90% |
導入製品・サービスについて
従来の技術を一新し、新たな放電素子を搭載したカルモアオリジナルブランド『Levion』のダクト設置タイプです。空調機二次側の給気ダクトに設置し、室内給気口から酸素クラスターイオンを対象室内に供給します。
悪臭防止法に定められた臭気濃度/臭気指数を 測定する嗅覚測定。人間の嗅覚によって 測定するので、人間の感覚に近い数値化ができます。
【空調設備向け レビオン除菌脱臭装置】は、空調機二次側の給気ダクトに設置することで、室内給気口から酸素クラスターイオンを供給します。 新型コロナやインフルエンザウィルスなど、ウイルス・病原菌と共存する時代の到来を受け、施設における標準設備として、除菌・感染防止の機能を保有する施設が増えております。