食品工場で臭気苦情が発生!脱臭装置の導入によるの解決事例

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臭気成分
調理臭 焼き焦げ臭
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発生場所
食品工場
今回ご紹介するのは、食品工場の排気に特化した「ゼオガイア脱臭装置」の導入事例です。
製造する商品によっては強い調理臭が出る食品工場は、近隣(約20m)からニオイの苦情がどうしても発生しやすい施設です。
厨房臭・調理臭専用に開発されたゼオガイアは、食品工場の臭気対策に特化した脱臭装置です。
今回の事例においても、強烈な調理臭(臭気濃度5万以上)に対して脱臭効率90%以上を実現し、無事に臭気問題を解決することができました。
この記事では、本事例の詳細をご紹介していきます。
強烈な調理臭(臭気濃度5万以上)に対して脱臭効率90%以上
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食品工場様の課題と目的
✔隣接する他工場からクレームが発生!
「ニオイをどうにかしてほしい」と、隣接する他の工場(約20m)からクレームが届いたのは、東北地方にある食品工場様。
工業地域に工場を新設したのち、稼働させたところ、もともと建設されていた隣接する他の工場から苦情の声が届いてしまいました。
分析測定会社へ依頼し、臭気測定を実施したり、水フィルターの設置を試みましたが、苦情解決には至らず、当社にご依頼をいただきました。
お客様の方からは「もう絶対に失敗しないようにしてほしい」、「コストをできるだけ抑えてほしい」といったご要望を受け、カルモアによる臭気対策がスタートしました。
食品工場様にカルモアが行った対策
臭気判定士による臭気調査・臭気拡散シミュレーションを実施!
まずは経験豊富な臭気判定士による臭気調査・臭気拡散シミュレーションを実施!
臭気対策の難しい点は、ニオイは目では見えないということ。また、人間の感覚であるため定量が難しいことです。
この2つをクリアするために、当社で行っているのが嗅覚測定による臭気指数の算出と、臭気拡散シミュレーションによる視覚化です。
ニオイを見える化することができれば、必要最低限の対策方法も同時に見えてくるため、臭気対策にかかるコストを抑えることが可能です。
逆を言えば、これができなければ無駄にコストをかけてしまうリスクが高まるということになります。
今回の事例でも、工場において臭気判定士による嗅覚測定と臭気拡散シミュレーションを行いました。
その結果、臭気基準値を上回っていることがわかりました。また工場では、製造する品目によって、臭気の強さが変動することが多いため、出来る限り最大のリスクを考慮して拡散シミュレーションを実施致しました。
臭気測定で明らかになった臭気濃度は10,000以上(臭気指数40以上)と非常に高いものでした。
このままこの高い臭気を放置しておけば、クレーム主の工場から行政へ苦情が回ることは容易に想像できます。そうなると、法律的にも問題となり、工場にとって大きなリスクとなってしまいます。そのため、早急な臭気対策を行う必要がありました。
臭気の強いダクトに絞り2台のゼオガイアを設置!
工場には5つのダクトがありましたが、臭気調査の結果、臭気が強かったのはそのうちの2つであることがわかりました。
そのため、当社では5つのダクトすべてにゼオガイアを設置するのではなく、メインのダクトに1台、そして4つのダクトを合流させたものに1台、合計2台のゼオガイアを設置することをご提案させて頂きました。
これにより、脱臭装置の設置台数を削減することで大幅にコストを抑えることができました。
脱臭フィルターを14層に増加!
もうクレームを発生させないために、今回実施した臭気調査と臭気拡散シミュレーションの結果をもとに脱臭フィルターを14層設置することをご提案させていただきました。
小規模の飲食店では2~3層程度ですが、臭気指数の高さ、そしてクレーム主である隣接工場とは道路を1本挟んだ非常に近い距離にあることも考慮し、通常よりも多いフィルター数が望ましいと判断。
14層の中には水分をカットするフィルター、油分をカットするフィルターなどを入れ、排気条件に合わせてカスタマイズ。また、装置の下部ドレン口を設けて、水分を回収しやすいように特殊加工も施しました。
さらに、予期せぬ事態に対応するため実装は14層ですが16層までフィルターを設置できるように配慮しました。食品工場では、日によって生産ラインが変わったり、原材料や生産品目が変わったりすることが少なくありません。また、OEMを受注したことで、今より臭気の強い食品を製造することになることも想定されます。
フィルター枠の予備数を設けておけば、こういった事態にもフィルター数を増やすだけで簡単に対応することが可能になります。

導入後の効果
ゼオガイアの導入後は、脱臭効率90%以上という高い効果を発揮することができ、お客様にも大変お喜びいただけました。
当社では、「機器を導入して終わり」ではなく、定期的な臭気測定やメンテナンス、フィルター交換など、その後のアフターフォローも非常に大切にしています。
今回の事例でも、ゼオガイア導入からすでに1年以上が経過していますが、フィルター交換も定期的にご依頼いただいており、その脱臭効果にご満足いただいております。
ゼオガイアは、消臭剤などと比べると初期効果が非常に高いため、最初だけで満足してフィルターの交換時期を先延ばしにしてしまう方も中にはいらっしゃいます。
しかし、今回の事例では「絶対に臭気問題を解決したい」、「二度と同じことを繰り返さない」と非常に責任感の強いお客様だったからこそ、一丸となって課題を解決することができました。
今回のように、食品工場の臭気問題でお悩みのお客様がいらっしゃいましたら、状況・コストに合わせた最適な解決策をご提案させていただきますので、ぜひ一度当社までお気軽にご相談ください。
日本全国対応で、海外もご相談に応じます。「空気」のご相談はどんなことでもカルモアへお寄せください。
導入した機器の仕様
A系統 | ||||
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型番 |
ZGIS-20000-14(16)×1台 ZGIS- |
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ダクト風量 |
20,000m3/h(333m3/min) |
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通過面風速 | 2.0m/s | |||
フィルター層数 |
5列×5段×14層(最大16層) 5列× |
導入製品・サービスについて
食品工場や飲食店舗などに最適。セラミック触媒フィルター脱臭装置。不燃性。高い脱臭効率。