シックハウスで人体の危険!学校で発生したトルエン異臭の脱臭
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臭気成分
トルエン臭 シックハウス
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発生場所
天井裏
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導入企業
高等学校
今回ご紹介するのは、学校で発生した異臭の脱臭対策の事例です。
ご依頼主は、異臭が発生した学校から連絡を受けた県庁の担当者様。学校の屋上部の床面を防水塗装したことをきっかけに、異臭が発生してしまったとのことでした。
子どもが通う教育施設においては、まず何よりも人体への健康被害が危惧されます。
カルモアでは、お問合せを受けてすぐに現場で調査を開始。3日間で脱臭除去作業を完了し、無事に異臭問題を解決することができました。
今回は、その事例について詳しくご紹介します。
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お客様の課題と目的
生徒への健康被害が出る前に迅速な脱臭対策が必要で「原因不明の異臭で困っている!」とご連絡をいただいたのは、異臭のあった学校から連絡を受けた県庁の担当者様。
お話を伺うと、高校の屋上において床面の防水塗装の工事を行なった後、その下に位置する教室において異臭が発生しているとのこと。
学校側では、異臭による健康被害も想定されることから、異臭のあった教室の使用をすぐに停止。3ヶ月間に渡って、その教室を使用することが出来ていなかったといいます。
このままでは、教室の使用の再開が出来ないということで、県庁を通じて当社に脱臭のご依頼をいただきました。
なお、脱臭作業は高校の冬休みを利用して3日間をかけて行いました。
異臭の原因を調査
シックハウス症候群の原因にもなる防水塗料に含まれるトルエン!
今回の異臭発生のタイミングから、異臭は防水塗料に含まれるトルエンによるものだとすぐに予測することが出来ました。
トルエンは、無色の液体で揮発性が高く、シンナーのような香りがするのが特徴です。今回のような塗料のほか、接着剤や自動車などのエンジンのアンチノッキング剤としてガソリンに添加されることもあります。
トルエンのニオイを感じるのは、濃度0.048ppmあたりから。高濃度になると喉や目に刺激を与え、さらに長期的に浴びた場合は、頭痛や疲労、 脱力感などの神経症状や不整脈を起こすこともあります。
また、シックハウス症候群を引き起こす原因にもなるため注意が必要です。
トルエンは、厚生労働省が策定している室内濃度指針値においても「その数値以上にトルエンの濃度が高くならないよう」基準が設けられており、260ug/m3(0,007ppm)という数値が定められています。
今回、異臭が発生した教室では、トルエンがこの室内濃度指針値を超えてしまっており、学校と県庁が危惧していた通り、健康被害の恐れがあるという状況でした。
では、なぜトルエンのニオイが教室で発生してしまったのか。それは、その教室の真上で行われた防水塗装が原因でした。防水塗装で使われた塗料が、通常揮発していくはずなのに建物屋上のコンクリートに徐々に浸透し、その下に位置していた教室の天井部まで染み渡ったことが原因と考えられます。
カルモアが行った対策
短期間で確実にトルエン対策を行うため、高濃度オゾンガスによる脱臭を実施!
トルエンなどの化学物質の対策としては、「ベイクアウト」という方法が取られることが多いです。
ベイクアウトとは、室内温度を人工的に30~35度くらいまで上昇させ、化学物質の放出を加速。最終的に換気を行うことで、シックハウスの原因となる化学物質の量を減らしていく方法です。
しかし、今回の事例においては一刻も早い対策、さらに確実にトルエンの対策を行うために当社ではオゾンガスを利用した脱臭を行いました。
オゾンガスを使った脱臭は、大学・研究機関などによる学術的な実証も多く行われており、信頼性の高い技術です。
当社ではこれまでに、今回の事例のような教育施設だけでなく、福祉施設、公共施設、オフィス、ホテルなど、幅広い場所・施設において、オゾンガスによる脱臭対策を実施してきました。
オゾン自体は、酸素(O2)を原料にしてつくられるもので、もともと自然界に存在しており、大気を自浄する働きをしてくれています。
極めて不安定で反応性が高い性質を持っているため、何かと反応してもとの酸素に戻ろうとします。その元に戻る際に雑菌やニオイ物質と反応するため、脱臭や除菌が行えるという仕組みです。
安全面で不安視される方もいますが、反応後は酸素に戻るため、しっかりと換気を行えば有害な残留物もなく安全に脱臭を行うことが出来ます。
今回の事例のように、部屋に染み付いてしまったニオイでも、高濃度オゾンガスなら強力な脱臭効果を発揮することが出来ます。さらに、人の手が届かない場所の除菌も同時に行えるため、スピードが求められる作業においては非常に効率的な方法といえます。
今回は、異臭の発生した教室と、その隣にある2部屋において高濃度オゾンガスによる脱臭を行いました。
まずは、オゾンガスが廊下などの教室の外に漏れないよう教室の扉を養生テープなどを使って密閉。
完全に密閉した後、当社の高濃度オゾンガス発生器にアルミダクトをつなげて異臭の発生源である天井内にオゾンガスを噴出。
その後、3日間に渡って高濃度オゾンガスを室内に充満させ、換気をしっかりと行い作業を完了させました。
作業後の効果
作業後は、県の方で濃度のチェックを行い、指針値をクリアしたことを確認。本件は、無事に終了することが出来ました。
今回の脱臭対策は、3日間で2部屋を実施。費用は約70万円ほどでした。 費用は、空間の広さや異臭の濃度によって変わります。
今回のように、異臭の原因がある程度予測できる事例はもちろん、カルモアでは原因不明の異臭対策でも、独自の臭気調査と確かな脱臭・除菌対策によって解決することが可能です。
教育施設はもちろん、福祉施設、公共施設、オフィス、ホテルなど、どんな施設における異臭対策もおまかせください。全国対応で、海外もご相談に応じますので、お気軽にお問合せください。
導入製品・サービスについて
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