芳香剤保管により倉庫に染み付いた香料臭の脱臭作業事例

課題

ご依頼いただいた倉庫会社様は、芳香剤保管後の新たな保管物品として、ペットフードを予定しておりました。

しかし、芳香剤を数年間契約で保管していた為、倉庫へ染み込んだ芳香剤臭（香料臭）がペットフードへ付着してしまう事が懸念事項に挙がりました。

多くの動物の嗅覚は人間よりも優れている為、異臭を感知した動物はペットフードを食べなくなる可能性が考えられます。「このままでは、商品として死活問題になりかねない」と危機感を感じられて、弊社の脱臭作業サービスを利用頂きました。

今回は、動物への影響を考え、無臭に近いレベルまでの脱臭が求められました。

また、ニオイは目に見えないため、脱臭効果を確認できるよう、脱臭作業前後のニオイ測定データを入れた資料の提出が求められました。

芳香剤保管後の倉庫の場合

概要

現地調査～御見積

まずは現地にお伺いし、芳香剤臭（香料臭）がどの程度残存しているか確認します。保管エリア内に入室すると、はっきりわかる芳香剤臭（香料臭）が感知され、ペットフードへの染み込みリスクが高いニオイレベルが存在していました。

臭気判定士の嗅覚により、通常の人が感知しにくいレベルまでの低減ならば、14日程度で脱臭作業可能だろうと判断。

しかし、次の保管物がニオイにシビアな場合、無臭に近いレベルまで低減するため徹底的な脱臭作業を実施する期間が必要になります。

対象施設の広さを把握するため、図面から容積を計算し、作業で使用するオゾン脱臭機の選定と詳細な作業日数を検討します。オゾン脱臭作業の作業日数および費用は、施設の容積と残存している芳香剤臭（香料臭）の強さも考慮して決まるため、事前に現地にお伺いすることが非常に重要です。

作業前測定～報告書のご提出

作業前の臭気測定では、ニオイセンサーと臭気判定士の嗅覚により、芳香剤臭（香料臭）の強度を数値化します。これは事前に測定を行っておくことで、元々残存していた芳香剤臭（香料臭）がどれほどだったかを、後から数値で確認する事ができるようにするためです。空間に漂う臭気はもちろんですが、天井、壁、床に染み込んだ臭気も鼻を近づけて確認し、オゾン脱臭機の設置位置などを最終調整します。

測定が終わりましたら、いよいよ脱臭作業です。無人の密室状態で一定時間オゾンを燻蒸します。最適な燻蒸時間は臭気の状況に合わせて変わるため、随時、臭気判定士が自身の嗅覚と経験から判断していきます。燻蒸時間が短すぎると脱臭効果が十分に得られませんし、長すぎると余計な副生成物が多量に生じて脱臭を阻害してしまうため、燻蒸時間の設定はプロの腕の見せ所です。

設定時間分の燻蒸が終わったら、換気によりオゾンと副生成物を追い出して、建材に残った芳香剤臭（香料臭）の放散を促します。しっかり換気を行うことで、建材に染み付いた臭気の放散を促進させ、オゾン燻蒸時の脱臭効率を向上させることで、施工後の臭気の再発防止につながるのです。また、建材の材質によって芳香剤臭（香料臭）の落ちやすさに差が出ることから、特に臭気が取れにくい場所には、換気中に消臭剤を噴霧して対処しました。現場の状況に合わせて臨機応変に対応できるのも、臭気の専門家だからこそ。このような作業を、芳香剤臭（香料臭）の落ち具合を確認しながら繰り返すことで、染み込んだ臭気まで徹底的に除去しました。

作業後には再度、臭気測定を実施します。作業前ははっきりと感知されていた芳香剤臭（香料臭）ですが、作業後には壁や床などに鼻を近づけても感知されないほどまでに、臭気が低減されていました。

施工終了後には、作業前の値と作業後の値を比較明記した報告書をご提出。担当者の方も報告書により、感覚だけでなく、数値で脱臭効果を確認できたと安心して頂けました。

日本全国対応、海外もご相談に応じます。

倉庫のタイヤ臭・ゴム臭・香料臭にお悩みの際は、どんなご質問でもお気軽にご相談ください。

原状回復時の条件提示にご利用いただけるニオイ測定も実施しております。