焙煎工程の臭気対策!次世代型のプラズマ脱臭装置の導入事例!
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臭気成分
焙煎時の排気臭
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発生場所
焙煎工場
今回、当社にご依頼いただいたのは、焙煎工場を営むお客様。工場の近隣住民の方から苦情が発生したため、臭気対策を当社にご依頼いただきました。
苦情の原因となっている臭気は、オイルミストと粉塵を含んでいる非常に強力な臭気。有効な対策法やコストが限られる難しい事例でしたが、当社でも導入したばかりの「新型低温プラズマ脱臭装置」 をご提案。
その結果、コストを抑えつつ脱臭効率93%を達成することができました。この記事では、本事例の詳細をご紹介していきます。
ご覧のように、初期費用は1/2以下、さらにランニングコストは1/3〜1/9以下という、非常に低コストで導入することが可能です。さらに、メンテナンスは3~5年に1回という点も魅力。
また、設備の大きさも従来の1/2程度となっているため、スペースが限られている施設においても問題なく設置することができます。
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焙煎工場のお客様の課題と目的
近隣住民から苦情が発生!行政からの指導も受けている状況
今回、カルモアが臭気対策を行ったのは食品の焙煎を行なっている工場様です。焙煎した後の冷却排気が強い臭気となり、近隣へと広がっていってしまい、結果的に苦情へとつながってしまっていました。
苦情は、住民の方から行政に届けられており、確実な臭気対策が必要な状況でした。行政指導を受けた後に、必要な対策を行わない場合は最悪の場合、業務停止などの命令を受けてしまうこともあります。
そのため、本件においては優れた臭気効率を誇る脱臭装置を導入することで、万全の臭気対策を行う必要がありました。
焙煎工場様へカルモアが行った対策
まずは臭気アセスメントで見えない臭気を数値化しミエル化! 「臭気対策をしたいけど何からしていいのかわからない」、「できるだけ必要最小限のコストで解決したい」、「他社の脱臭装置を使用しているけど効果がない」、「規制基準に準拠できているのかを確認したい」といった場合は、臭気アセスメントの実施をおすすめしています。
臭気アセスメントは、独自開発のニオイ拡散シミュレーションによって、ニオイを数値化・可視化することで、最適な臭気対策を導き出すサービスです。
今回行った臭気アセスメントでは、苦情の原因となっているニオイは非常に強いニオイで高い脱臭能力が必要ということが判明。
そのため、食品系のニオイに脱臭効果の高いゼオガイアにて対策することを検討しました。
工場排気用セラミックフィルター脱臭装置「ゼオガイア」によるデモテストを実施! 臭気アセスメントの結果をもとに、当社では工場排気用セラミックフィルター脱臭装置「ゼオガイア」と集塵機の組み合わせによる1ヶ月間のデモテストを実施。
ゼオガイアは、物理吸着物理技術により幅広い成分・臭気レベルに対応できるだけでなく、活性炭・燃焼法よりも低炭素・省エネルギーのメリットを有するセラミックフィルター脱臭装置です。
1ヶ月間という長期のデモテストでは、15層のフィルターによって当初は高い脱臭効率を発揮することができましたが、排気濃度が非常に高かったこともあり、通常は1年で1回程度の交換で済むはずのものが、1ヶ月でフィルター交換が必要ということが分かりました。
このままだと、フィルター交換によるランニングコストが高くなってしまうため、他の対策法を考える必要がありました。
新型低温プラズマ脱臭装置の導入をご提案!
ゼオガイアが使えないとなると、考えられるのは「湿式スクラバー装置」か「燃焼脱臭装置」ですが、この2つも本件では適切な解決策にはなりませんでした。
まず「湿式スクラバー装置」は、排水設備を要しますが、今回の工場の焙煎工程では排水設備がなかったため、新たに排水設備を新設する必要がありました。そうなると膨大なコストとなってしまいます。
残るは燃焼脱臭装置ですが、オイルミストを多く含む排気のため、選択肢としては「直接燃焼脱臭装置」となります。しかし「直接燃焼脱臭装置」は、ランニングコストが膨大となるため、お客様が想定されている金額よりも大きく上回ってしまいこちらも断念。
そこで、新たな解決策として考えたのが「新型温プラズマ脱臭装置」の採用でした。
プラズマ脱臭装置自体は以前からある装置ですが、今回の「新型低温プラズマ脱臭装置」は、注入式のプラズマ脱臭装置です。
従来の「プラズマ脱臭装置」とは異なり、活性ガス(酸素イオンとOHラジカル)を発生させてニオイに注入することで、短時間(0.2〜0.4秒)で優れた脱臭効果を発揮することができます。
また、オイルミストや粉塵があっても臭気対策が可能。さらに、設置にかかる初期費用・性能維持の費用が安いのも大きな特徴です。
日本では新しい技術ですが、今回の臭気対策には最適な対策法だと考え、お客様にご提案させていただきました。
新型低温プラズマ脱臭装置でのデモテストを実施!
実際に、今回の臭気対策として確かな脱臭効果を発揮できるのかを実証するため、新型低温プラズマ脱臭装置でのデモテストを実施。
No. | 原臭臭気濃度 | 処理後臭気濃度 | 脱臭効率(%) |
---|---|---|---|
1 |
25,000,000 |
40,000 |
99.84 |
2 |
13,000,000 |
16,000 |
99.88 |
3 |
32,000,000 |
32,000 |
99.90 |
4 |
1,600,000 |
13,000 |
99.19 |
というようにオゾン発生器は他機器とは違い除菌&脱臭の機能は
その結果、プラズマ脱臭装置だけで99.1%以上の脱臭効率を出すことに成功。本件のようなオイルミストを含む強い臭気に対しても、非常に高い脱臭効果を発揮できるということがわかりました。
新型低温プラズマ脱臭装置の特長
優れた脱臭効率で強烈な臭気も脱臭!
今回の事例以外の測定テストにおいても、新型低温プラズマ脱臭装置は様々な臭気に対して高い脱臭効果を発揮することが証明されています。
これまで強力な臭気(※1)を脱臭するためには、燃焼脱臭装置・活性炭脱臭装置などのハイコストな脱臭装置が主な選択肢でしたが、新型低温プラズマ脱臭装置はその置き換えとなる次世代の脱臭装置です。
さらに、油煙や粉塵を含む臭気でも問題なく脱臭が可能です。
※1:硫黄系、食品、ゴム、たばこ、飼料、鋳造、畜産、油脂、化製場、ペットフード、化学(一部臭気を除く)などの工場臭気
初期費用とランニングコストが安い!
新型低温プラズマ脱臭装置の特長は、優れた脱臭効率だけではありません。低コストで導入できる点も、大きな魅力です。
装置名 | 【新型】低温プラズマ脱臭装置 |
ハイコストな脱臭装置(※2) |
---|---|---|
初期費用 |
約2,500~3,500万円 (1/2以下) |
約5,000~7,000万円 |
ランニングコスト |
約150~250万円 (1/3~1/9以下) |
約650万円~2,400万円 |
設備の大きさ |
約1/2程度の大きさ |
大規模な設備を導入 |
制作期間 |
最短で約3カ月 |
最短で約6カ月 |
(世界情勢によって製作期間は大きく変動いたします) |
以下は、これまでのハイコストな脱臭装置(※2: 燃焼脱臭装置・活性炭脱臭装置など)と低温プラズマ装置のコストを比較した数値です。
まとめ
強い臭気対策には、新型低温プラズマ脱臭装置の導入をご検討ください!
オイルミストを含む強い臭気に対して、従来の脱臭方法ではなく、次世代の「新型低温プラズマ脱臭装置」を使って解決した本案件。
お客様には、デモテストの結果をご確認いただき、無事に納入させていただくことができました。また、本件においては同工場内に置いて別の臭気対策のご相談がありましたので、そちらの案件においても、今後臭気アセスメントを実施した上で最適な臭気対策をご提案させていただく予定となっています。
今回のような工場の脱臭対策、焙煎工程の臭気対策にお困りの際は、ぜひ一度当社までお気軽にご相談ください。日本全国対応で、海外もご相談に応じます。「空気」のご相談は、どんなことでもカルモアへお寄せください。